千葉大学教職大学院の「学校の国際化I、II」などの授業では、様々な立場の方々をゲストスピーカーにお招きして豊富な経験を伺っている。「チーム学校」として出来ることは何か、自分の職種や立場・経験等を踏まえて自分ごととして聞き、今後取り組む具体策を作りあげていくことをねらいとしている。ポイントは、以下の通り。 

  • 学校の国際化の現状や課題を知る
  • 外国につながる児童生徒の現状を知る
  • 柔軟な対応ができる教職員を目指す
  • チーム学校がなすべきことを考える(Ⅱ~)
  • 具体的な方法について検討する(Ⅱ~)

この「つなぐ(実践)1学校の国際化への対応」では、実際の授業で扱った取組からいくつかを紹介する。

1つめは、国際理解教育実践シート

このシートは、全国海外子女教育/国際理解教育研究協議会(全海研)の全国大会の提案を受けて、私自身がエクセルシートにリメイクしたものである。ここでは、本シートを作成するに至った全海研の考え方(当時)と、エクセルシートを紹介する。「学校の国際化Ⅱ」の授業では、ゲストティーチャー等のお話を受けて、自分の所属する学校等における具体的な活動を創り出すための「国際理解教育宝物発見シート」として活用した。

2つめは、萩原先生の「ワールド ストーリー テリング」

そもそもの活動を創られた方に敬意を表しながら、この活動の意義を深く理解して実践されている。外国につながる児童生徒が母語でいきいきと語れる実践は、その子にとっても、周りの子にとってもかけがえのない体験となる。この実践は、ぜひ外国につながる児童生徒がいる学校で実践していただきたい活動である。

3つめは、仲江先生の「授業をつくる」

仲江先生は、外国につながる児童生徒の支援に深く関わり実践を続けておられる。特に、高校生が社会にでていくための支援は、学ぶべき示唆に富んでいる。在留資格の問題と向き合いながら、「生徒に生きぬく力をつける」ために奮闘されておられる。ニーズに合わせた様々な提案をお持ちだが、ここでは実際の授業をつくるうえでの留意事項などを紹介する。

この2本に続けて、今後も実践を紹介してきたいと思っている。学んでいくうえで最も重要な「何のために学ぶのか・・・」を考えながら、学びを「ひらき、つなぎ、つむぐ」で深めていく。以下で紹介する「つなぐ(実践)1」をご覧になり、ぜひ自分も取り組んでみたいという方は、ご連絡をいただきたい。

「つなぐ(実践)1」から広がったもの等については、次の「つむぐ(発展)1」のコーナーで紹介していく。

具体的な実践

実践1-1     ①国際理解教育実践シート(参照 提案5在外派遣の恩返し)

 ②全海研の考える国際理解教育の目標について(22019019北海道大会より

実践1-2  いろはde歴史(参照 提案3 いろはde歴史)

実践1-3  ワールドストーリーテリング(萩原先生)

実践1-4  授業を創る(仲江先生)

実践1-5  外国につながる人児童生徒受入(編入)の見立てシート(小学校~高校)